静岡県島田市で、解体される旧市庁舎でサバゲーのイベントが行われた。これに対し、一部の市議と市民有志が「戦争を想起させ、市のイメージを低下させかねない」と中止を要望。市長自身の参加は取り止めたが、予定通り開催した。
民間事業者のアイデアを採用したイベントで、建物でサバゲーが行える機会は滅多になく、全国から約100人の参加者が集まった。その分だけ地域の経済は回り、PRのきっかけにもなる。行政の枠にとらわれない柔軟な発想だと評価できる。
サバゲーが受け入れられないという人は一定数いる。ガザ地区やウクライナの地獄を見れば、エアガンの打ち合いがかつての公共の建物で今行われることは好ましくない、という意見も理解できる。
人にはそれぞれ人生に基づいた好悪やこだわりがあり、社会では完全に理解を得られることはむしろ少ない。理解し合うことがもちろん理想的ではあるが、たとえ理解できなくても、不合理がないことは許容する寛容さが多様性ある社会にとって重要なのかもしれない。
(R)