東京駅前の大規模工事現場で作業中の鉄骨が落下。2人が死亡する痛ましい事故が起こった。足場が崩れる事故も耳にする。工期、行き過ぎた作業の効率化、作業員の高齢化や若年化など、何かの「無理」が積み重なっているのだとすれば、抜本的対策が必要だ。
尾鷲市議会一般質問で、土木・建設業者の人材育成について質問があった。当該議員もその業種に限って、と断りを入れて質問していたが、多くの技術・技能職で同様の問題が起こっている。
一時ほど話題にならないが医師不足は現在も続いている。地域の偏在のほか、診療科の偏在もあって重い課題だ。医療関係の仕事では看護師も取り合いになっている。薬剤師も、資格を取るための養成期間が6年になっている。奨学金などもあるだろうが、就学期間が長くなった分、費用もかさむ。将来の人数減につながる懸念がある。
仕事をすることは誰かの暮らしを支えることだが、どの業界も一定の厚みが必要。子どもに関心を持ってもらうことから、地域で育成できるに越したことはない。
(M)