少し前、ラジオを聞いていたら「隣組」の歌が流れていた。「とんとん、とんからりんと隣組」で始まる曲で、この部分だけ、マンガか何かで読んで知っていたが、曲を聞くのは初めて。太平洋戦争中の曲のイメージがあるが、最初の放送は日米開戦前の昭和15年6月という。
昔の番組を掘り起こして紹介する番組で、取り上げていたのは1番と2番。調べてみると4番まである。回覧板、みそやしょうゆの貸し借り、「地震やかみなり火事どろぼう、互いに役立つ用心棒、助けられたり助けたり」などの言葉が入っている。一部を含めて〝替え歌〟としてよく使われている。
「相互監視」の機能もあり、それこそ太平洋戦争中は密告を疑いあったり、同調圧力の元になったりしただろうが、現在の共助を担った役割は大きかったのではと思う。
自治会への加入者が減っている、また、役員の成り手不足で会が成り立たない状況にもなっている。「遠くの親戚より近くの他人」という言葉もある。共助機能を保全する仕組みが求められている。
(M)