おわせSEAモデルのうち、中電跡地の広域ごみ処理施設、木質バイオマス発電、グランピング計画が頓挫し、地域活性化の難しさを改めて痛感している。大規模製材所の誘致はまさに起死回生の一手になり得るが、安定的な材木の調達、採算面での適正な規模など、課題も多いと推察する。
地元産材の安定的な供給は、継続的な森林の整備にもつながる。SDGsや地球温暖化対策のために森林管理の重要性は今後ますます増大していくことは自明の理で、投資や可能性を呼び込むために、森林を適切に管理する人材がいなければ何も始まらない。
地元の雇用の創出だけでなく、資材が集まって流通が生まれれば経済が回り、安定的な交通のためとしてインフラ強化の呼び水となり、引いては防災力の強いまちづくりにもつながる。
大げさに言えば、この大規模製材所の誘致の可否が、後に振り返って尾鷲の分水嶺とされる可能性もあるのでは、と考える。難題ではあるが、誘致に向けて地域の力を尽くしてほしい。
(R)