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社説「懇談会開催で距離縮めて」

 御浜町議会は先日、2日間にわたり町内6か所で住民との懇談会を開催。全10議員を3班に分けてそれぞれ2か所ずつを担当し、住民と対話した。懇談会は昨年に続いての開催だが、今回はテーマを「人口減少と過疎化」に絞ったため、いろいろな立場の人からさまざまな意見が寄せられた。

 本紙はこのうち2か所で取材。建設的な意見もあれば、町当局や議会に手厳しい意見もあったが、全体としては町政への関心がうかがえるような人が目立った。住民からすれば、知り合いに議員がいれば相談や意見する機会が普段からある。議員はその意見を持って議会に臨み、一般質問で当局をただしながら住民サービス向上に努めるだろう。一方で、身近に議員がいない住民にとっては、今回のような懇談会はまちの動きや議員の仕事を知るうえで有意義な機会になる。懇談会での発言は記録し、全議員で共有するとともに、昨年は意見書としてまとめ、町長に提出したように重みのあるものだ。

 今回、ある会場に参加した住民から、太地町が今年度始めた高齢者自立支援を目的とした買い物ツアーについて、「近隣行政の良いところを参考にしては」との意見があった。首長や議員、自治体職員は、自分たちのまちを中心に物事を考えるため、どうしても視野が狭くなりがちだが、”他人”の良いところを探し、それをうらやましく思う住民からの意見は大いに参考になる。

 近年、各地の選挙で投票率の低下が進み、住民の政治離れが指摘されている。局面打開には、住民に自分の住むまちに関心を持ってもらうことが必要であることは当局も議会も分かっているだろう。その手法の一つとして御浜町議会のような懇談会開催は効果的ではないか。特定の人の意見だけでなく、いろいろな人からの意見を踏まえて物事を決めていくのはまちづくりの理想とするところ。新宮市議会では4年前の前回改選時、新人議員を中心に懇談会を開いたが、コロナ禍もあってその後途絶えた。かつても単発的な開催はあったものの、毎年開催までには至っていない。新宮市はじめ近隣市町村の議会、さらに地元選出の県議会議員も含めて住民との懇談会はぜひ開催し、距離を縮めてもらいたい。

      5月26日の記事

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