先日、紀宝町の少年野球チーム「鵜殿アスナローズ」を取材した。少子化の影響で、特に団体競技のスポーツ少年団の運営は難しくなる一方だが、鵜殿は結成から50年以上の歴史を持つ。全盛期には40人以上いて、練習も活気にあふれていたが、近年は少ない人数での活動となっており、今回、団員拡大を狙って体験練習会を計画した。
紀宝町には鵜殿のほか、紀宝トレジャーズが活動。もともとあった成川、井田、相野谷の各チームが統合してできたチームだ。野球をやりたい児童は大半がどちらかのチームに所属している。
結果を追い求めるだけなら練習を厳しくして、上を目指す選手を育成する方針でいいのかもしれないが、スポーツ少年団のあり方を考えると、技術だけでなく心と体の育成にも努めることが求められる。指導者によって方針は違い、どれが正解というわけではないが、保護者にもさまざまな意見があるため難しいだろう。
大切なのは子どもたちが伸び伸びと楽しめる環境で、それをサポートするのが大人の役割。少子化の波によってスポーツの火が消えないよう、行政にも側面からの積極的な支援をお願いしたい。
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