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個性豊かな作品並ぶ 熊野古道全国書道展

世界遺産熊野本宮館で開催
 
 第12回熊野古道全国書道展(同実行委員会主催)が11日、田辺市本宮町の世界遺産熊野本宮館で始まった。22日(日)まで。入場無料。
 
 幼児から高校生までの学生の部と一般の部で、熊野地域や古道に関する創作、臨書、写経を募集。北海道から沖縄まで全国各地のほか台湾を含め214点の応募があり、特別賞と特選の入賞作品72点を展示している。コロナ禍で各種展示会等の出品数が減少傾向にある中、同展は昨年から出品数が増えた。
 
 今回も台湾から団体出品(14点)もあり、うち1人が最高賞を受賞した。阪本青悠実行委員長は「日本国内と違い大人も児童も細字が多く、古典をしっかりと学習した跡が見られ、書技の高さに圧倒される」と評した。
 
 写経や半切など大きな作品が年々増えており、今回は特に幼児の活躍が目立ち、2歳の半切の出品もあり特別賞となった。地元の新宮市や紀宝町、熊野市からの出品も増えたのも特徴。
 
 特別賞で第1席の三重県知事賞は呉鴻文さんの作品。1字が数ミリほどの極めて小さな写経で、微小ながら字形は非常に正確で緻密に書かれている。昨年に続き特別賞を受賞した尾子敦哉さん(鵜殿小4)は曹全碑の臨書、内田羽音さん(鵜殿小1)は甲骨文の臨書。2人とも隷書(れいしょ)や篆書(てんしょ)の古典特有の筆法で、のびのびと大らかに書き上げた。
 
 阪本実行委員長は「写経あり、臨書あり、毛筆・硬筆を問わない多彩な作品群。出品者それぞれが熊野や熊野古道について思いを巡らし工夫を凝らして作品にしたもの。同一課題で書技の優劣のみを競う従来からある展覧会ではなく、オリジナルで独創性があり楽しめる書がこの展覧会の見せ場」と来場を呼び掛けている。
 
  ◇  ◇  ◇
 
 本紙関係で特選に入ったのは次の皆さん。敬称略。
 
辻  瀞水(新宮市)
寺地 杏華(紀宝町)
寺前 頼子(紀宝町)
喜田 紅雲(熊野市)
大川 愛乃(新宮市)
岩澤 柚那(新宮市)
内田 羽音(紀宝町)
尾子 敦哉(紀宝町)
 
 
<イベント概要>
 
   第12回熊野古道全国書道展
  • 日時:開催中~1月22日(日)
  • 場所:世界遺産熊野本宮館
  • 料金:入場無料

      1月12日の記事

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