海・山こだわり市が3年ぶりに再開し、引本の魚市場はにぎわった。海の幸を生かした港市でも地域性や成り立ちによって性格が異なってくるのは興味深い。
尾鷲港のイタダキ市は色濃く漂う海のまちの雰囲気が魅力的。交通アクセスも良く、優良な観光資源となる可能性を秘めている。
こだわり市は3か月に一度ということもあり、お祭り的な要素が強い。1次産業者から成る実行委員会だけあって農作物も多く、ステージイベントや縁日など買い物や食事以外でも楽しめる。
きいながしま港市の海の幸を生かした商品の種類の多さは眼を見張る。コロナ禍でも状況をみながら開いており、昨年の年末港市といい、夏の燈籠祭といい、長島というまちに苦境にあらがう力強さが感じられる。
港市に限らず、イベントの集客には多くの事業者の参加が不可欠だが、事業者が出店するためには多くの来場者の担保が必要で、この矛盾の解決は難しい。
イベントは地域で育てていく必要があり、コロナ禍を経て再開した企画と、それに参加する事業者は地域の財産と言っても過言ではない。住民が近くのイベントに積極的に足を運ぶことが、地域活性化の後押しになる。
(R)