紀北町議会議員選挙まで後1か月ほど。今回は定数が16から14に減った。現職は辞職や死去により14人で、さらに引退を表明した議員もいるが、出馬に意欲を示す前職元職もいて、選挙戦になる公算が高い。
紀北町の議員定数の削減は議会改革調査検討特別委員会の最重要課題として真っ先に議論された。委員の意見は4削減の12から現状維持の16までに分かれ、結果的にその間をとるように14で収まった。委員会であった「議員が減れば地域の声が拾いにくくなり、議員の数は多い方が良い」の意見は一理あるものの、立候補者と定員の兼ね合いは選挙後に再検証すべき。
政治の世界の門戸は開かれるべきだが、選挙による審査と立候補者同士の切磋琢磨は必要不可欠。この4年間で何が変わり、今後この地域をどうしていくのか、住民に近い政治家の指針や意見を評価する機会として、選挙の存在価値がある。
議員定数が10の尾鷲市議会と比較されがちだが、紀北町は同規模の町が合併したという事情もあり、これ以上の定員削減は常任委員会など施策決定の仕組みにも関わってくる。議会の今後の在り方について継続的に議論していく必要がある。
(R)