先日、他県から訪れた知人に、当地方の海の幸はおいしいとお褒めの言葉をいただいた。何度か来たことがある人なのだが、今回初めてサンマ寿司を食べたそうで、とても気に入ってくれた。作り方を説明していると、サンマの脂がキーポイントかなと思った。
サンマは北海道や三陸沖でこれからのシーズンによく採れるが、冬の時期になると和歌山県沖に南下してくる。そのころには程よく脂が落ちて身が引き締まっており、寿司や丸干しに適しているとされる。
以前、静岡県の干物をもらって食べた時に、脂がノリノリで驚いた記憶がある。また北の方で採れた秋の生サンマは家の中で焼くとえらい目にあうが、脂がのっていてとても好きである。結局はどの地方で採れる魚もおいしい。
不漁や燃料高、海外情勢などで、今年のサンマ漁獲量は思わしくない予報。サイズも小さくなっている中、東京では1匹700円というびっくり価格で売られているとか。もはや高級魚と化してしまったサンマは、庶民の味ではなくなってしまった感もある。サンマ寿司も、なかなかのお値段がするのも仕方ないだろう。
【織】