SDGs(持続可能な開発目標)がどうにも好かない。
国連加盟193か国が2030年までに達成を目指す国際目標で、17の目標(基本方針)と169のターゲット(より細かい目標)から成る。「誰一人として取り残さない」をテーマに、行政だけでなく民間も含めることが特徴。
個々の目標は「貧困をなくそう」「ジェンダー平等を実現しよう」「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」などそれぞれ大事であり確かに目指すべきである。しかし別々の目標をひとくくりにしてしまうと「SDGsに取り組んでいます」と言うだけでなんとなく良いイメージが先行し、実態が見えづらくなる。やっている人はずっと前からやっているだろう。「毎朝近所のごみ拾いをします」と言ってくれる方がわかりやすい。
また、ここに来て「持続可能な」と言い出しているのは先進国であり、もっと言えば人間である。開発を繰り返しエネルギーをたんまり使って、それが枯渇しそうになってから持続性を訴える。取り残された後進国は追随するしかない。自然は元々持続可能である。
あれは調和や共生ではなく、利用や管理のテーゼだろう。
【稜】