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不連続線「受験シーズンに思う」

 3月に入り、受験シーズンも終わりが見えてきた。今年は新型コロナのオミクロン株の流行に加え、大学入学共通テストの受験生らが切りつけられるという前代未聞の事件もあり、受験生や保護者、学校関係者はさぞかし気苦労が多かったと察する。
 
 高校入試の前期試験を取材した時は、事件を受けて警察が警戒態勢を敷いた。高校の教職員や警察官、カメラを向ける記者にまで「おはようございます」と明るくあいさつする受験生を見て、ストレスの多い状況で受験させていることに、大人の一人として申し訳なさを感じた。
 
 共通テストで凶行に及んだ高校生は自分の進路を悲観して犯行に及んだと聞く。スマホを使ったカンニングが発覚した受験生も含めて、もちろん許し難い行為ではあるが、受験に勝ち抜かなければ夢がかなわない辛さは理解できる。
 
 もちろん志望校に合格できるのが一番だが、学歴がそこまで重要でもないと、この地域に来てから思うようになった。学歴に関係なく立派な知見を持つ人に出会うことも珍しくないからだ。
 
 合否にかかわらず、あのあいさつしてくれた子どもたちの未来が明るく広がっていく社会でなければならない。
 
(R)

      3月10日の記事

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