和歌山県新宮保健所は、道路へのポイ捨てが深刻な国道168号の3か所で、検証実験として公衆ごみばこを設置。期間は来年3月中旬までで、ごみ箱の維持管理の問題点や沿道の散乱ごみの削減効果を検証するという。
道路へのポイ捨ては非常駐車帯や退避所を中心に、路肩や側溝にも散乱するなど、全国各地で問題となっており、かつて、国道42号のポイ捨て対策で、待避所などにごみ箱を設置し、定期的に回収した自治体があったが、あまりの量の多さに中止した。
ごみの回収や処理には当然、手間や経費がかかるが、捨てる側は我関せずで、その実感はない。意識付けを兼ねて、自動車のリサイクル料のように購入時に全ての商品にごみ処理料を上乗せしたり、運転免許更新時にポイ捨ての現状を実感させる内容を組み込んでもいいのではないか。
捨てられたごみを全て回収することは不可能で、発生の原因を絶つことが一番。ごみの散乱は決して気分がいいものではなく、所有地に捨てられれば腹も立つ。自宅だけではなく、気に入った場所、普段利用する場所だからこそ汚さず気持ちよく使う。そんな思いが一人でも多くなることを望みたい。
(J)