たかがゲーム、されどゲームである。先日、尾鷲市内のカーディーラーで、eスポーツの体験会があった。いくつかのゲームが、eスポーツの種目になっているが、今回はモータースポーツの体験。ゲームの種類によっては、成績を上げるために実際に体を鍛える必要があるらしい。「体を鍛えなくても楽しめる」と考えるか、「そんなのはスポーツではない」と思うか。
技術という観点で見ると、奥深い現象と思う。コントローラーを使って、離れた場所にある機械を遠隔操作する。ドローンの操縦といった、今では比較的身近になったものから、極端な話、土砂崩れの危険性のある現場で重機を動かす、福島の原発の原子炉建屋で放射性廃棄物を処理する、宇宙空間に構造物を造る、ゲームでするような技術が、実際の世界で大いに役立つようになる。
今は元になるゲームがあり、その技能を競うスタイルだが、もしかすると、ゲームの方が現実に使う技術の方に近づいてくるかもしれない。また、実際の機械の操縦席が、ゲームコントローラーのように単純化されるかも。ゲームの技能が、プロゲーマー以外にも社会で求められる時代が来るかもしれない。
(M)