尾鷲市の一般質問で高齢者の生活支援の話題が出た。この分野は、ボランティアの力も当然必要だが、ボランティア頼みだけではいけない。
少子高齢化の中、高齢者側の事情として足腰が弱って外出がおっくうになる、車の運転ができない、免許を返納するといった事柄があり、また、仕事を辞めたことで収入が減ることも問題。社会的事情としては、人口減少による採算悪化に伴う閉店で歩いて行ける範囲に店がない、店があっても必要なものを置いていないということがある。
周辺部では以前からの問題で、市街地でも顕在化してきている。「住み続けたいまち」の実現のためには、解決に向けた取り組みが必要だが、厚意をベースにした取り組みでは限界がある。
買い物支援では、移動販売の業者が市内にも入っている。採算が合うなら任せればよいが、人口が減るとそれも悪化する。買い物だけでなく、病院への通院、ごみ出し、食生活の維持など考えるべきことは多い。事業者への補助も含め、早々に枠組みを作らないといけない。岩田元市長は「尾鷲は高齢化の先進地」と言っていた。尾鷲モデルとして注目される仕組みが構築できればよい。
(M)