先日、息子から「シャーシン買って」とお願いされた。頭の中が?マークでいっぱいになりながら「シャーシンって何?」と聞き返すと、シャープペンシルの芯のことだという。シャーペンでさえ略しているのにさらに略するのかと驚くとともに、自分が子どものころは律儀に「シャーペンの芯」と言っていた記憶があり、確かに通じれば略語は便利だなあと妙に納得した。
日本人は言葉を省略したがる人種だそうで、昔からたくさんの言葉を縮めまくってきた。コンビニやパソコン、酎ハイや入試など、私たちの日常は略語であふれていて、さらにインターネットの普及により若者層を中心に加速度的に増えているような気がする。
最近はネット用語由来のものも多いし、入力ミスがそのまま定着した言葉もある。またあまりに省略しすぎて原形をとどめていないものも。新しい語が次から次へ誕生しては消え、親世代が使うころにはもうすでに死語になっていてバカにされることもある。言葉は生き物だと言われるが、ついていけないからといって諦めていると、時代に取り残されてしまいそう。
【織】