人は体を動かすと体温が上昇するが、汗をかくことによる気化熱、心拍数の上昇や皮膚血管拡張で体の表面から空気中に熱を逃がす熱放散で体温を調節している。この調節がうまくできなくなると、体の中に熱がたまって熱中症が引き起こされる。
本格的な暑さを控えたこの時期に推奨されるのが暑さになれる「暑熱順化」。有効な対策としてウオーキングやサイクリング、室内では筋トレやストレッチ、入浴などが紹介されている。
個人差はあるが、順化には数日から2週間程度かかるとされている。体を暑さに慣れさせるためには、気温が上がって熱中症の危険が高まる前に、無理のない範囲で汗をかくことが大切で、今から備えたい。
この時期、こう一つやっておきたいのがエアコンの点検。いくら暑さに体が慣れたとはいえ、梅雨の晴れ間に気温や湿度が上がることもあり、梅雨が明ければ猛暑もやってくる。いざというときに使えなければ危険になる。
昨年、6月から9月までに熱中症で亡くなった人は全国で1433人。この3年間は毎年1000人を超えている。新型コロナウイルスの終息が見えずマスクの着用が欠かせない。今から対策を。
(J)