4月に入り、各学校は新しい体制で新学期をスタートさせた。本紙でも2日付紙面に人事異動を掲載したが、尾鷲市、紀北町では中学校の校長先生、教頭先生の異動がないというめずらしい年となった。
地方では学校や学級数の減少で、対象となる教員が減っている。また、長らく続いた景気低迷時に、当時のベテラン教諭が多く採用が控えられ、今の中堅が少なくなっている。退職者の再任用自体を否定するわけでないが、将来に向かって正規教員をしっかり確保することが必要だろう。
文部科学省が、教師の仕事の魅力を感じてもらうために、やりがいなどを現職教員に投稿してもらう「#教師のバトン」が、労働環境が良くないという投稿が相次ぎ、狙いと違った形で注目を浴びている。
それぞれの先生に授業の部分、クラブ活動、児童や生徒との関わりなど、教員になろうと思った動機があると思うが、そのような核になる部分以外での負荷が大きくなっているのだと思う。教員の配置や勤務時間短縮のための外部人材の活用、教育委員会の支援機能強化など、さまざまな取り組みが考えられる。適切な取り組みが進むことを期待したい。
(M)