地域の公務員や非営利団体、商工団体の役職員向けの勉強会が先日あり、四日市大学の岩崎恭典学長が講演した。高度経済成長と「すぐやる課」の話、行政の仕事が拡大していったこと、現在は「あれも、これも」ではなく「あれか、これか」を選ばなければならず、その分「役所の仕事を住民に返す」という意見が提示された。
岩崎学長は市町村合併の時にも同じ話をしていた。「合併しなければ即死」などと言われて、どのようにして行政コストを削減していくかが問題になっていたころ。15年から20年が経過し、当時に輪をかけて人口減、高齢化が進んだ。
行政の仕事が拡大する中で、地域活動をやることが減りノウハウも失われている。地域での側溝掃除や草刈り、地区によっては山の手入れなど、できなくなった場所が多い。
そのような手伝いを、ある程度の謝礼をもらって行う。岩崎学長は「小金になるが、規制が邪魔になっている」と指摘した。「地域の人の支持を得て(規制の)仕組みを変えるのが行政職員の大きなやりがいになる」との指摘があったが、ルールを変えるのは政治家の役割である。責任も一層重くなると自覚してもらいたい。
(M)