「おわドラ」と親しまれた尾鷲自動車学校が閉校する、というニュースに「さみしい」という声をよく聞く。少子高齢化は深刻で、いずれは避けられないとは思ってはいたが、予想していたよりも早かった。
三田火力発電所の廃止、ケーズデンキ尾鷲店の撤退、東海労金尾鷲支店の熊野への統合発表、まるで地元経済の衰退が目に見えるようなニュースが続いている。熊野尾鷲道路II期が開通すれば、少なくとも国道42号沿いのガソリンスタンドやコンビニエンスストアは影響を免れない。「これからの尾鷲はどうなるのか」と不安は市民の多くが抱えているところではないか。
一方で、コロナ対策という形ではあるものの、「どうまい尾鷲お食事券」や「尾鷲市プレミアム付商品券」は地域経済を確かに活性化させている。特に、地元企業のみに限定した地域応援券については、行政がいい判断したと考えている。地元商店への消費を促していく施策を継続的に行うことが、地域経済を循環させ、ひいてはまちの利便性やサービスを維持していくことにつながるのではないか。市長選と市議選まで1年を切った今だからこそ、地域経済を考える議論が必要だ。
(R)