各分野での人口減少対策が叫ばれているが、教育分野も例外ではなく深刻だ。少子高齢化にともない、児童の数も割合も大幅に減少する。そこからさまざまな問題が生じる。現在の教育制度は、人口が増加する時代に設計されたもの。今後、急激に人口が減ることを考えると、教育制度を見直す必要があると識者は警鐘を鳴らしている。
小学校は単に児童に勉強を教える場というだけではない。科目教育、社会性の育成、地域との協力など、さまざまな役割を担っている。人口減少が進むと、これらの人や財、施設といった資源が十分でない地域が出てくる。
そんな中、高田・熊野川小学校が先進的な取り組みをしている。合同での修学旅行や行事で交流を深め、今後は合同授業も視野に入れ未来を見据える。
小学校の一番大切な役割は、児童の健やかな成長を育むことである。学力は当然ながら、身体の成長、精神的な成長も含まれる。小学校は「その地域」の学校として親しまれ、同じ小学校に通う範囲の人は「地域の人」としての連帯を持つ。小学校は地域内の交流を生み、発展させる「要」である。
【茂】