取材でも、プライベートでも、子どもと話す時に心がけていることがある。それは、なるべく正直に話すことだ。
子どもは純粋な心でまっすぐに向き合ってくれる。あれだけ丸裸な状態で話されたら、こちらもごまかしたり、適当に合わせたりしていては太刀打ちできない。しかも、少しでも難しい言葉や含みを持たせた言い方をしたら、全く伝わらないときている。だから簡単な言葉で、直球で話すことが求められる。
例えば取材であっても、「今日の遠足はどうでしたか」などという聞き方をしてもよい返答は得られない。「どう」とは、何が「どう」なのか。明確じゃないから答えようがない。実はこれ、子どもが質問を理解できていないのではない。質問が抽象的すぎるの。
しかし考えれば、これは対子どもだけに当てはまる考えではないかもしれない。対人関係において、自分の気持ちを明確に、正直に伝えることは基本である。大人であっても「どうですか」なんて聞かれたら答えに困る。
普段から自分がごまかしの言葉を使っていないか。子どもと対面する時はいつも試される。
【稜】