なんだか気分が落ち込む時、心が重たく感じる時、言い知れぬ不安感に駆られた時。たまに、瞑想をしてほっとする。あくまで我流だが、風呂上がりに寝転がって脱力し、目を閉じて、鼻から吸って口からゆっくり吐き出す深呼吸を繰り返し、血が全身を巡るイメージを持つ。次第に体が温かくなってくればだいぶ仕上がってきている。
コツは、途中で必ずいろんな思考が出てくるので、「何か考えているな」と気付いた時点でそれを手放し、意識を呼吸に戻すことである。この部分はマインドフルネスのやり方を真似ている。ネガティブは過去に結び付くと「後悔」になり、未来と結びつくと「不安」になる。しかしあらゆる自然物には不安も後悔もないことからわかるように、それらの感情は全て自分で練り上げた、いわば人工物。だからその思考のクセに気付いたら、それをただ眺め、評価せず、手放し、”いま・ここ”に集中する。
無の境地も悟りも、相対性理論も他人の気持ちも私にはわからないが、ただ、自分の心臓が生まれてずっと動き続けていていることは知っている。身体に再び立ち返る。
【稜】