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紀南抄「令和の米騒動」

 9月に入り新米が流通し始め、売り場から姿を消していた米が少しずつ並んできている。令和の米騒動もようやく収まってきたかと思いきや、今度は値段の高さにビックリ。需要に対してまだ十分な量ではないとのことで、いずれ価格は落ち着くとの見方だが、この騒動は一体いつまで続くのだろう。

 そもそも日本人の米離れが進んでいるのに、なぜ米不足になっているのか。昨年の猛暑の影響やインバウンド観光客の増加で消費量が増えたことに加え、新米シーズン前の「端境期」に「巨大地震注意情報」が重なったことなどが原因とされるが、米作りの担い手が減っていることも大きいと思う。

 知り合いの米農家は、15年ほど前は30キロのコシヒカリの玄米を9000円で売っていたが、徐々に値下げ。最終的には新米シーズンを前に売り切りたいと、30キロ7000円で販売していた。作れば作るほど赤字になると辞めてしまった。

 アメリカでは、広大な土地で日本と同じようにジャポニカ米が育てられているという。いずれ私たちの食卓に外国米が並ぶ日がくるかもしれない。

【織】

      9月 7日の記事

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