尾鷲市向井の三重県立熊野古道センターで東山魁夷版画展が開かれている。13日(火)まで。『道』『山嶺湧雲』など自然を描いた東山氏の版画40点と、平山郁夫、横山大観、上村松園らの絵、書など40点の合わせて80点を展示している。
「ほるぷエーアンドアイ」(大阪府枚方市)が全国を巡回して行っているもので、「風景は心の鏡 平和への祈り」をテーマに、東山氏の画業を振り返る企画。
東山氏は1908年横浜生まれ。幼い時に神戸に転居。26年に東京美術学校(現・東京藝術大学)に入り、卒業後、ドイツ・ベルリンで美術を学ぶ。日展理事などを務め、99年に亡くなった。
入場無料。販売も行っており、売り上げの一部は、災害で被災した子ども支援のため、日本ユニセフ協会連盟に寄付する。能登半島地震を受け、石川県の被災者支援にも別途寄付を行うことにしている。
同社の市原清人代表は「三重県内では初めて。東山魁夷は日本の自然をこよなく愛した人。作品は分かりやすい。地震などがあってもやもやしていると思うが、晴れ晴れとした気持ちになっていただければ」と来場を呼び掛けている。