デジタル田園都市国家構想のうち、北海道更別村の取り組みが苦戦している、という記事を読んだ。人口3000人ほどの村で「100歳までワクワク過ごせる奇跡の農村」がテーマだが、無料のスマホ貸し出しは低調、商品を配送するロボットは雪道を走れず、自動運転車両は不具合を起こしたという。
紀北町も多気町などとともに「三重広域モデル」としてデジタル田園都市国家構想に採択されたが、目に見える形で実現したものといえば、ポータルサイトやデジタル観光マップくらい。紀北町は参加していないデジタル通貨による地域経済の活性化は未知数で、大台町で行われている服薬サポートサービスが劇的に進展しているとも聞いていない。
地方のデジタル化推進の是非は議論の余地があるとして、近くに病院がない、買い物をするのも一苦労、車が運転できなくなってどこにも行けない、という地方の現実はどうにかしなければならない。デジタル化推進を含めて、解決策を見いだすために、失敗と改善を積み重ねていくほかない。
(R)