• 本日の新聞広告
  • 17時更新
    三重 東紀州ニュース
  • 17時更新
    和歌山 紀南地方ニュース
  • イベント情報

紀南抄「シンギュラリティ」

 AIの知性が人間を上回る転換点を「シンギュラリティ(技術的特異点)」という。仮にその転換が今後訪れるとすれば、これからの人間に大切なのは知性と別軸の感性的な判断基準ではないだろうか。

 東京のIT系の職種の友人と話していて、新聞記者の仕事はAIでどのように置き換えられるかという話になった。アルゴリズムを組めば、必要な情報の入力で「紀南新聞っぽい」記事は出せるという。

 私はその論に対し、「取材」「行政のチェック」という武器で反撃。現在のAIは将棋のように、過去の情報をもとに枝分かれした選択肢から最適解に近いものを瞬時にはじき出す能力にたけている。しかし取材による一次情報の入手はやはり記者に軍配が上がる。行政のチェックについては、何が妥当かを一義的には図れない。住民感情や人間関係などの複雑な要素の検討は人に分がある。

 意味のありそうなことの「中庸」を得意とするAIが台頭すれば、人は、意味はないけど感情が働くというような「周辺」に人間性を見出すだろう。その時の社会で鍵を握るのはローカル、つまり熊野である。

【稜】

      12月 7日の記事

      最新記事

      太平洋新聞 電子版 お申込み
      ご購読申し込み月は無料
      ※イベント中止および延期となる場合がございますので、詳細は主催者へ直接ご確認頂きますようお願い申し上げます。

      ニュースカレンダー

      速報記事をLINEでお知らせ 友だち追加

      お知らせ