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紀南抄「『秋まつり』のシーズンに」

 コロナ禍が明け、今回は「4年ぶり」の花火が各地で打ち上げられ、大いに盛り上がった。9月に入り、各地で秋まつりのシーズンを迎える。新宮市の三輪崎八幡神社、那智勝浦町の宇久井神社、勝浦八幡神社、下里神社、下里天満天神社などで祭典を控える。コロナ禍では規模縮小で神事のみというところが多かったが、今年は神輿(みこし)や神楽奉納など久々に華やぎそうだ。
 
 このうち、三輪崎八幡神社の例大祭で獅子神楽や鯨踊りを奉納する三輪崎郷土芸能保存会は先月25日に練習を開始した。初日の修祓式での濱口仁史会長のあいさつが印象的だった。4年ぶりに祭りができる喜びの一方、正直不安でいっぱいだったが、みんな(会員)の顔を見て、不安が吹き飛んだと安どの表情を浮かべていた。
 
 このような伝統芸能はいったん中止してしまうと再開に苦労することもある。もともと後継者不足に悩む地区も多い中、コロナでの中断。それでも携わる人たちは前を向く。中止になった3年分の思いも込め、祭典当日には地域を活気づけるような芸能が各地で披露されることを願う。
 
【F】

      9月 5日の記事

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