来年は熊野古道など「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界文化遺産に登録されて20周年となる。行政的には本年度から記念事業の検討に入ると思われる。低迷、沈滞する地域を元気づけられる機会。ぜひとも盛大なイベントを実施してほしい。
このほど、令和4年の熊野古道各峠の入り込み客推計が発表された。約29万人で、新型コロナウイルス感染症の影響が大きかった前年に比べて4万5000人ほど増加した。資料によると10周年記念の平成26年は42万8698人でこれまでで最多。15周年の令和元年は37万6258人だった。過去最多の来訪者が訪れてくれればよい。
10周年のころと大きく違うのは、やはり外国人観光客への対応だろう。外国語を話せればいいが、ここ数年で自動翻訳が充実したので活用すれば、多くの人が気後れせずにもてなしにかかわれる。機器やアプリの導入や使い方について、行政や観光協会などで1年かけて研修会をしてはどうか。親身になって関われる人が増えれば、地域への好感度も高まるだろう。
(M)