立春を迎え、暦の上では春に入った。春の始まりといわれても寒さがピークのこの時期は実感がわかないが、立春は寒さが極まり、暖かさへ転じて春へと向かっていく転換点。1年を4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けた二十四節気では1年の始まりとされる。その前日は節分で、季節の変わり目に起こりがちな病気や災害を鬼に見立て、それを追い払う豆まきが行われている。
寒さに合わせるように、年末寒波のころから拡大が始まった新型コロナウイルス感染症。寒に入って全国的に急拡大しているが、ウメやカンヒサクラ、マンサクなどが花を咲かせているように、新型コロナでも国内で開発が進む飲み薬がウイルスの感染力を抑えられる効果が臨床試験で確認されるなど、明るい話題もある。
当地方でも連日新規感染者が確認され、まん延防止等重点措置の重点措置区域に追加され、自粛モードで夜の町を中心にまるで〝厳冬〟。重点措置の延長も取りざたされるなど予断を許さず、新規感染者はこの後も増減を繰り返すだろうが、寒暖を繰り返しながら春本番がやってくるように、立春が第6波収束への転換点になることを期待したい。
(J)