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社説「選管は威厳をもって審判役を」

 新宮市長選、同市議補選、衆院選と先月中旬以降、選挙が続いた。これらを振り返ると、今後の選挙運動や管理のあり方を考えるきっかけとなる選挙戦だった。

 総務省によると、選管は、選挙に関する事務の管理のほかにも、選挙が公明かつ適正に行われるよう、あらゆる機会を通して有権者の政治常識の向上に努めることや、投票の方法、選挙違反など選挙について必要と認める事項を有権者によく知らせることも重要な職務だとしている。
 
 選挙がはじまると集中してしまい、候補者はじめ陣営幹部・支持者もまわりが見えにくくなってしまう。それだけに選管がクリーンな選挙のためにも審判役としてその都度、指導や助言を行うなど、適切に対応することが必要だ。
 
 コロナ禍の選挙戦で、一気に加速したインターネット(SNS)の活用は、候補者のみならず誰もが選挙運動に参加できる。今後は多用され新しい選挙運動の形になるだろうが、何が良くて、何がだめなのか、明確なライン引きが難しく、結局は個人の判断によるのが現状だ。和歌山県選管は、相手候補の名誉を傷つけかねない記述などは控えるべきで、明らかに虚偽事項、あるいは相手候補を意図的におとしめるようなものは公職選挙法に抵触するため注意が必要と話す。このことを踏まえて、今後は市選管がしっかりと、審判をしていくべきではないだろうか。
 
 また、市長選と市議補選の期日前投票は今回も大勢の人が利用した。市役所別館で行われていたワクチンの集団接種に訪れた人も重なり、駐車場も満車状態で、ほかの用事で来庁した人も混乱したのでは。コロナ禍で密を避けるという観点からも、もう少し広い会場を確保、もしくは投票会場を増やすことはではなかったのか。ポスター掲示板に投票日の表示がないことも不親切。他の自治体によっては掲示板に赤字で投票日を大きく表示しているところもある。
 
 今後は高齢化が進む自治体が多いからこそ、記入ミスを減少させるためにも、兵庫県神戸市を参考にしてみては。それは先月末の市長選で、投票率向上や無効票減少などを期待し、候補者名が印字された投票用紙に〇をつける「記号式投票」を初めて導入した。高齢者や障がい者の中には候補者名を書くことが負担になる人もいる。神戸市だけでなく他の自治体も見て、次回の選挙までに新しい仕組みの採用も検討してもらいたい。
 

      11月 5日の記事

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