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紀南抄「絵馬は時代を写す鏡」

 来年の干支(えと)「辛丑」(かのとうし/ウシ)を描いた大絵馬の掛け替え作業が熊野三山で行われた。それぞれの宮司が思いと願いを込めて描いた大絵馬が出そろい、新年の到来が迫っていることを実感する。
 
 絵馬とは「神様や仏様に祈願、またはお礼参りのために奉納する、絵の描かれた板」のこと。起源は、神馬(しんめ)として生きた馬を献上する古代の風習にあるとされている。このことから「馬」という名前が付いているという。時が経つと、本物の馬は木や土で作った馬で代用されることに。そして、平安時代に絵に描いた馬を奉納するようになる。さらに、室町時代には個人が現世利益を求め、小型の絵馬を奉納。江戸時代には家内安全や商売繁盛といった身近な願い事を書く風習が庶民にも広まる。これにより、馬以外の絵も描かれるようになり、現在のようなさまざまなデザインの絵馬が誕生する。
 
 最近では、アニメやハート型の絵馬まであるようだ。時代の移り変わりが絵馬に反映されている。神仏に願いをかけた先人たち、現代の人々と絵馬の関わりを思うと不思議な魅力がある。
 
       【茂】

      12月17日の記事

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