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紀南抄「スポーツの活性化」

 本来であれば、東京オリンピックの開幕が目前となり、日本中が盛り上がっていたころだろう。世界一が決まる瞬間をリアルタイムで見られる貴重な機会。延期は残念だが、来年無事に開催されることを願う。
 
 今大会では、史上最多の33競技・339種目が行われる。この中で初めて正式競技として採用されたのが空手だ。子どもの習い事として人気があり、世界の競技人口はテニスに匹敵するともいわれる。何度も候補に挙がりながらも採用が見送られ、関係者にとっては悲願の達成。同じ日本発祥の武道である柔道はオリンピック競技として定着しており、それに続くことができるか期待される。
 
 スポーツの世界では、スタープレーヤーが誕生すると全体が活性化するという。強い選手に憧れて競技を始める子どもたち。選手層が厚くなれば世界で通用する選手もたくさん育つ。
 
 地元開催のオリンピックでは、メダルラッシュが期待される競技もある。それもまた、普及や底上げにつながるだろう。日々の練習に励むちびっ子たちの中から、将来夢の舞台で活躍する選手が誕生するのが楽しみだ。
 
【織】

      紀南紗

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