地区は祭りムード一色
那智勝浦町の宇久井神社(男成洋三宮司)の例大祭が21日、斎行(さいこう)された。過ごしやすい気候の中、神輿(みこし)が威勢のよい掛け声とともに練り歩き、御船の渡御や獅子舞の奉納もあって、地区内は祭りムード一色となった。
豊漁や家内安全、商売繁盛などを祈願し、200年以上の歴史を持つとされている例大祭。宇久井地区には、宇久井青年会(柴原寛会長)の伊勢流と、秋葉会(梶誠二会長)の古座流の2つの異なる流派の獅子舞が継承されており、両方の獅子神楽奉納が祭りの見どころのひとつとなっている。
午前9時から神社本殿で神事が行われたあと、御霊が遷(うつ)された神輿が神社を出発。小中学生の子ども神輿も後に続き、担ぎ手らによる「チョーサヤ」の掛け声勇ましく、地区内をにぎやかに渡御行列が巡った。御旅所(太夫の松)や湊蛭子神社旧社地では神事と獅子舞の奉納が行われた。
湊区民会館では秋葉会による獅子舞の披露。暴れ獅子と称される古座獅子の流れをくむ獅子舞で、「乱獅子」「扇の舞」「花獅子」などを勇壮に舞った。クライマックスには子役の天狗が登場。今年は宇久井こども園年長の角優斗さん(5)が天狗、父親の海仁さんが「まねし」を務めた。まねしに肩車された天狗が大きくのけぞると、会場から盛大な拍手が送られた。宇久井こども園の園児や宇久井婦人会の踊りも祭りを盛り上げた。
午後からは海上渡御に移り、宇久井中学校の生徒有志が漕(こ)ぐ御船が、神輿をうつした神船を先導。「ヨーエンヤ、エーランエ、エンヤサノサ」の掛け声に合わせて櫂を漕ぎ、宇久井漁協まで海を渡った。
漁協市場では、宇久井青年会の優雅な伊勢流の獅子舞が披露された。「扇の舞」では東透凛さん(宇久井小2)が扇役、「天狗の舞」では東泰毅さん(宇久井小1)が天狗役を務め、穏やかな笛の音に合わせて、それぞれ獅子との掛け合いを楽しげに表現した。
宇久井神社関係者は「毎年天候が心配だが、今年は雨の合間に無事に開催できて良かった。多くの人に参加していただき、またたくさんの人が見物に来てくれた」と話していた。
